2011年11月15日火曜日

たかが七日、されど七日

先週、急に思い立って「禁煙」をはじめた。
これといった特別な理由があったわけではなかったが、風邪気味でタバコが不味かったこと、
公共放送の禁煙特集番組を観たことがきっかけであった。
しかし、30年以上毎日40~60本を吸っていた以前の私には、
「絶対にタバコがやめられない」自信があった。
これまでも数度禁煙を企てたが長くて二日、短いときはたった数時間で挫折してしまった。
こんな経験から、私はたぶん死ぬまでタバコを吸い続けるだろうと諦めていた。
しかし公共放送の番組内でやっていた「金魚の輪くぐり」をみていたら、その金魚はまるで
私自身であることに気がついた。

金魚の餌やり時に輪をくぐらせ、その輪をだんだん上げてゆと
やがて金魚は水面から飛び跳ねて空中にある輪もくぐるようになるという。
これは金魚が餌を食べるためには輪をくぐらなければならないという状況下で
目的が達成されると脳内に歓び物質であるドーパミンが放出されるためで、
やがて金魚は餌を与えなくても輪を見せただけで何度も輪くぐりをするようになり
その後も、輪をくぐるとドーパミンが放出されるという現象を脳は生涯忘れないという。
つまり金魚の脳は餌をもらうための輪くぐりでドーパミンを出すようになり、やがて「餌」
がなくても輪をくぐっただけでドーパミンが放出され、本来の「餌を得る」から「輪をくぐる」
という目的に変化してしまう。
まさに喫煙と同じである。
安堵感や鎮静を目的に喫煙をしているとやがて、煙を吸うために喫煙をする。
と目的が変化してしまい、日常生活の大部分でタバコを吸わないと一つ一つが
完結しないと感じるようになってしまう。
起床の一服、食後の一服、飲酒中のチェーンスモーク、会話時の一服、感動したときの
一服、寝る前の一服......

こんな私が禁煙を始めて今日でちょうど七日目。この間ほとんど喫煙欲もなく、
タバコを吸っていたのは遠いむかしのような記がする。
こう思えるようになったのにはもちろん理由がある。
その理由とは........「チャンピックス」

長くなったので、続きは次回で。